心 灯 の 川
夏の盛り、いたち川を飛び交う無数の蛍、
戦争の犠牲や歴史の狭間で無念の死を遂げた
彷徨える魂が、喉の渇きを潤す為に、心の傷
を癒す為に、供養を乞うて三途の川の水面に
群れているのだろうか・・・。
世代が交代し、時代が移ろい行こうとも、蛍
の灯は人の心に、何かを灯し何かを残して、
やがて儚い命を燃やし尽くして消えて逝く。
ほ た る
ひ
とも